石門心学文集(四) 「こころをみがく」 発刊案内
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発刊のことば( 同書 「はじめに」 から )
心学明誠舎理事長 堀井良殷
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十八世紀に石田梅岩が始めた「石門心学」はこころをみがき、社会のために働こうという社会運動で、大阪の心学明誠舎は連綿として229年間活動を続けてまいりました。
石田梅岩の教えの如く、単に学問をする、いわゆる文字芸者にとどまるのではなく、学んで、それを実行し、さらに語り広めていくことが重要と考え活動しております。つまり各会員は、それぞれが単に講義を聞くというだけでなく、自らが何かを実践し、また心学を社会に役立てるために自分の出来る範囲で貢献する志を持って頂いている同志であります。その活動の一つとして講演やセミナーの内容をなるべく多くの方にお伝えする努力をしたいと思っております。
石門心学は、最近、日本の経営思想の源流として注目されつつあり、もう少し詳しく知りたい、何か分かりやすい本はありませんかというお問い合わせをよく聞きます。そこで開催しております講演会やセミナー、サロンなどの記録をまとめて、2009年に「こころをみがく」(石門心学文集一)を発行しました。第二巻(石門心学文集二)は、2010年から2012年度前半にかけて行われた講演等の中から8編を選んで所載発行しました。第三巻(石門心学文集3)は2012年度後半から2013年前半までのセミナーや講演から5編を選んでまとめました。
そして今回、第四巻(石門心学文集4)は2013年後半から2014年前半までの講演から七篇を選んで載せております。
世界的に勝者と敗者が目まぐるしく入れ替わる激動の時代にあって、私たちが生き抜いてゆくためには、強固な精神的基軸が必要だと思います。特に良き後継者を育てるために、この心学は必ず役に立つはずです。
心学は単なる江戸時代から伝わる古い教えではなく、現代や未来に生きる新鮮な精神だと考えています。本書によって心学を知っていただき、心学の集いに一人でも多くの方が、ご参加くださいますよう期待しています。
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(四)目次 |
二十一世紀の国富論 |
原 丈人 |
商人としての学び〜人はなぜ働き、なぜ生きるのか〜 |
藤尾 政弘 |
事業家の夢と志 |
小林 宏至 |
グローバル人材の育成 |
長谷川 恵一 |
経世済民 |
中井 政嗣 |
近世日本における<教諭>の思想−「小学」本の普及と庶民教育 |
中村 春作 |
近世往来物に見る心の教育 |
和田 充弘 |
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2014年11月11日
編集・発行 一般社団法人 心学明誠舎
700円
郵送料別 80円
お求めの方は、心学明誠舎事務局までご連絡下さい。
〒556-0011
大阪市浪速区難波中3−13−11 エール学園内
メール : meiseisha@ehle.ac.jp
電話:(06)6632−0041
Fax : (06)6632−6100
また、講演会・セミナーの会場でもお求めになれます。
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<ご参考> 既刊(一)(二)(三)の目次 |
(三)目次・・・・2013年発刊 |
市場化の時代に見直す江戸期商人道 |
松尾匡 |
民の学びと社会貢献〜日本を支えるもう一つの力〜 |
堀田昇吾 |
平生釟三郎〜日本人の商道徳と教育〜 |
藤本建夫 |
現代に生きる渋沢栄一 |
井上潤 |
大坂心学を源流とする阿波半田の心学−文化と経済の交流− |
篠原俊次 |
金を貸す・時を貸す〜人を育てる・企業を育てる〜 |
勝田泰久 |
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(二)目次・・・・2011年発刊 |
石田梅岩の学問と思想に学ぶ |
上田正昭 |
商業界精神と梅岩の思想 |
倉本初夫 |
食の商いを通じて学んだこと |
小嶋淳司 |
なすびの花 |
玉置半兵衛 |
「都鄙問答」を読む−梅岩の学問観− |
辻本雅史 |
絵入りの「学問」−手島堵庵の「施印」を読む− |
高野秀晴 |
二宮金次郎のいきざま〜何が「豊かさ」なのか〜 |
中桐万里子 |
国難を乗り越えるために−なにわ大阪の教訓− |
堀井良殷 |
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(一)目次・・・・2009年発刊 |
見直そう、石田梅岩の思想 |
平田雅彦 |
梅岩の思想と運動 |
辻本雅史 |
隠居と教育−生涯学習に向けて−
隠居による教化運動−手島堵庵について− |
高野秀晴 |
隠居と教育−生涯学習に向けて−
「臍隠居」の話−隠居とは何者なのか− |
高野秀晴 |
明誠舎をつくった人と書物 |
山中浩之 |
現代に生きる石門心学 |
清水正博 |
歴史に学ぶ大阪の人間力 |
堀井良殷 |
大阪に現存する市民塾「心学明誠舎」の通史と関わった人たち |
中尾敦子 |
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